Homalomena sp. from Pulau Simeulue
シメルー島産。
スマトラ島に生えるテクスチャー系ホマロメナの系統に入るのかな。
Homalomena sp. 丸葉 from P. Simeulue
セミビロード葉でエッジにフリルが入る感じ。
島内のいたるところを探しましたが、このセミビロードのタイプはある小さな山の小さな滝周辺でしか見ることは無かったです。
Homalomena sp. 細葉 from P. Simeulue
こっちはビロード葉ではなく、ツヤ葉でやや細葉のタイプ。スマトラで見た蛇腹のような面影もあるような無いような…
こっちのタイプにはエッジに強いフリルが入るものとあまり入らないものがあります。
このタイプも島内のとある滝にしか生えていなかったです。
このタイプの生えている自生地には写真のように細葉なタイプだけではなく、先のタイプのような丸葉っぽいのタイプのバリエーションが存在しました。丸葉の花
細葉の花
この写真が二つのタイプのそれぞれの花ですが、かなり似ている。
ちゃんと花を開いていないのではっきりとはわかりませんが、おそらく同種なんだと思います。
新芽の黄色い感じやエッジのフリルの感じもかなり共通の特徴かと。
ちなみに、この2つの産地は30km程離れており、今ではそれぞれ独立した山です。
スマトラ島のテクスチャー系のホマロメナはスマトラ島内で未だ分化の途中で、今でも数多くの新種、新タイプが発見されています。シメルー島はスマトラ島本土からそう遠くない距離ですし、もし、今回見つけたホマロメナもそのテクスチャー系ホマの系統であるならば、これらのホマロメナもそれらのホマロメナ同様に分化の途中であり、それぞれ隔絶された山に存在したこれらのホマロメナはそれぞれ遺伝子的に少し離れた個体群を形成している途中なのかもしれません。
離島のわずか30km程の距離でこのような違いが生まれるのですから非常に面白いです。前回スマトラ本土で蛇腹タイプのものと鮫肌タイプのものを見たときはそれぞれ数百メートルしか離れていなかったですし、全長100km近いシムルエ島にもまだ面白いタイプのホマロメナが生えているのかもしれませんね。
また、スマトラ本土の渓流に多産するFurtadoa sumatrensisが島のごく一部の山に生えてたので、やはり、スマトラ島本土の植生とは繋がりがあるように感じます。しかし、スマトラ本土のように一面に生えている訳ではなかったので、それも興味深かったですね。
これらのホマロメナと同じ系統なのかはわかりませんが、写真のようなホマロメナが多く生えている沢もありました。